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松戸市を中心として不動産売却をお取り扱いしている松戸不動産情報館に届いた新着情報の一覧です。お客様が物件を売却する際の参考にしてください。

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  • 売却相談したらセットバックが必要ですと言われた

    売却相談したらセットバックが必要ですと言われた

    セットバックとは?セットバックが必要な不動産の売却 不動産売却に取り掛かる時不動産調査を行うと、「セットバック」が必要な土地であることが判明することがあります。セットバックが必要であるということはデメリットとなり、購入検討する方にとってもマイナスの印象を与える要素となります。 売却予定の不動産にセットバックが必要であることが分かった場合、どのように売却を進めていくのが良いのしょうか。 本記事ではセットバックがなぜ必要なのかを解説します。 1.セットバックが必要な土地とは 建物は「建築基準法」という法律に基づいて建てられています。しかし、建築基準法は時代の変化に適用できるように適宜見直されており、建築後の建物が現行の建築基準法を満たしていないケースも見られます。 現行の建築基準法に適合していない場合は、敷地の境界線を道路や隣地から離す「セットバック」が必要です。どのような場合にこのセットバックが必要になるのか詳しく見ていきましょう。 ①接道義務を満たしていない 建築基準法の第43条は、前面道路に2m以上接していなくてはならない接道義務をうたっています。 道路であればどのような道路でも良いというわけではなく、建築基準法第42条に定められている幅員4m以上の道路でなくてはなりません。規定を満たしていない幅員1.8m以上の道路の場合、既存の建物はリフォームによって住み続けることは可能です、しかし再建築や大規模なリフォームを行うにはセットバックにより現行の建築基準法に適合させなくてはなりません。 ②道路斜線制限の条件を満たしていない 建物が無制限に建築されると、日当たりや風通しが悪くなってしまうため、建築基準法では日当たりや風通しを確保するために、道路斜線制限というルールを設けています。 道路斜線制限とは、道路の境界線から伸ばした斜線よりも高い建物を建築できないというルールです。道路斜線制限にかかる場合、建物全体または2階部分のみをセットバックする必要があります。 2.セットバックが必要な土地を売るのが難しい理由 セットバックが必要な土地は、以下のような理由から買い手が見つかりにくくなります。 △セットバックで利用可能な面積が狭くなる △そのままの状態では再建築できない 各理由を詳しく説明していきます。 ①セットバックで利用可能な面積が狭くなる 接道義務を満たしていない建物を現行の建築基準法のルールに適合させるには、敷地を道路の中心線から2m後退させる必要があります。また、セットバックした部分は道路と見なされるため、自由に使用できません。 つまりセットバックした分土地が小さくなるということになるため、建物の建蔽率や容積率が影響を受けることになります。 ②そのままの状態では再建築できない セットバックが必要な不動産は現行法に適合していません。そのため、再建築する際または増改築する際には、セットバックによって現行法に適合させる必要があります。 建物が使えるうちは良いですが、限界を迎えた場合は再建築のためにセットバックに応じなくてはなりません。或いは万が一火事や地震などで急に再建築が必要になる可能性もあります。 このように、セットバックによって利用可能な面積や再建時の建物の規模が縮小する、常にリスクと隣り合わせになるため、購入検討者にとっては懸念材料の一つとなってしまうのです。 次回は、セットバック要件のある不動産を売る時のポイントなどを解説します。

  • 2023年今年も1年ありがとうございました

    2023年今年も1年ありがとうございました

    こんにちは。 松戸不動産情報館の庄司です! ーーーーーーーーーーーー 2023年も残すところあと2日となりました。 当店は本日29日が仕事納めとなります。   今年も1年皆様方にご愛顧いただき誠にありがとうございました。 新しい年も、お客様に愛される店、頼りにされる店を目指し、小さなことからコツコツと積み重ねていく所存です。 住み替え、相続、空き家 などご所有不動産に関するご相談はもちろん、どんな小さなことでもお気軽にお声がけください。 お客様皆様にとって、新年も実り多く幸せな一年となりますようお祈り申し上げます。 2023年12月29日  

  • 一括査定サイトってどうなの?

    一括査定サイトってどうなの?

    一括査定サイトってどうなの? 自宅の売却を考え始めた多くの方は、自宅はいったいいくらで売れるのか?という疑問がまずは浮かぶと思います。そして「不動産・売却」などのキーワードでインターネット検索をするのではないでしょうか。 こういったワードで検索すると俗に「一括査定サイト」と言われるサイトが上位に表示されます。一括査定サイトとは、価格を知りたい不動産の情報を一度入力するだけで、地域の不動産を取り扱うと登録している業者数社に一度に査定依頼が送られる仕組みです。 一度に依頼が送られることのメリット 売却価格の査定を依頼するには、土地の面積や建物の面積、築年数、など、詳細な情報が必要です。購入した際の書類一式などを探し引っ張り出してきて内容を確認します。そしてその内容を一括査定サイトの画面の手順に従って入力して行きます。この手間が一度で済むことがメリットの一つです。また、普通は一生のうちに不動産を売却することはそう何度もあることではないので、「どこに頼めばいいのかわからない」という場合が多いと思います。一括査定サイトを使うと、地域の取引に精通した不動産業者数社に一気に情報が送られるので、業者を選ぶ手間や悩みが軽減されます。 一度の手間で複数社から査定価格の回答を得ることができるので、数社の査定価格を比較検討できるのは大変便利です。また数日のうちに返答がある場合が多いので、急ぎで売却をしたいという時などもメリットがあります。 一括査定サイトを利用することのデメリット では、一度に査定依頼が数社に送られることでデメリットはあるのでしょうか。 査定依頼をする際は、物件の詳細な情報に加え、電話番号やメールアドレスなどの連絡先も入力します。「〇〇〇〇万円くらいで売れそうです」という価格を知りたくて依頼するのですから、当然返信先を伝える必要があります。しかし、一度に数社(多い場合は10社程度)に連絡先が伝わり、ほぼすべての業者から回答があるので、複数社から「査定結果のご連絡」などというメールが届きますし、電話連絡NGにしても電話をかけてくる場合もあります(営業手法としてはどこよりも早く依頼主と最初にコンタクトを取ることが鉄則と言われているからです)。電話連絡が煩わしいと思う方にとっては、色んな会社から同時期にしかも複数回電話が来るためストレスとなり、一括査定のデメリットとなり得ます。メールで届く査定書の様式は他社様々であり、査定内容やサービスも独自に特色を出しています。内容を比較したりどこに頼もうかを検討するにしても、査定の仕組みやサービス内容などは専門用語や難しい言葉を多用している場合もあり、一度に複数社から情報を受け取ると、判別しにくくなる可能性もあります、また、あまりに数が多いと比較検討するのも正直大変です。 上手に利用する方法 上手に売却を進めるためには、的確な情報を得ることが何より大切です。ですが沢山情報があれば良いのかといわれれば、多すぎてもただ迷ってしまうだけなので、信頼できる業者が提示する情報を3~4個手元に用意すれば十分だと言えます。 一括査定サイトを利用する際は、依頼可能な業者について事前に少し調べてみても良いかもしれません。会社のホームページなどを検索すれば、得意エリアや実績、考え方や姿勢などを知ることができ、スタッフの雰囲気を垣間見れる場合もあります。どんな会社かわからずただ一括査定サイトが勧める業者に何社も自動的に依頼してしまうより、ご自身で簡易的にでも調べてみた上で判断することも大切です。 まとめ 一括査定サイトは依頼者の手間を減らし、売却査定依頼のハードルを下げてくれる点がメリットです。ですが一括査定サイトは使わず、依頼者自身で不動産会社サービス内容を調べて3、4社に査定を依頼するという一手間をかければ、安心して売却を任せられる会社と出会える確率は高くなるでしょう。 状況やご自身に合った方法を選択することをおすすめします。

  • 相続不動産の評価額はどう知るか(土地編)

    相続不動産の評価額はどう知るか(土地編)

    相続した土地の評価方法は、課税時期の現況地目(地目とは土地の利用状況のこと)によって異なりますが、ここでは現況地目が宅地の場合の評価方法を簡単にご紹介します。 宅地の評価方法は、大きく「路線価方式」と「倍率方式」の2つのパターンに分けられます。相続した宅地の評価方法が、路線価方式か倍率方式かは国税庁HPの路線価図・評価倍率表で調べることができます。    土地の評価方法 ①路線価方式とは 路線価方式は、土地が接面する道路に付された路線価を基に評価する方法です。 路線価は、その道路に接面する標準的な宅地の1㎡あたりの価額が千円単位で表示されたものです。毎年7月初旬にその年1月1日時点の価額として国税庁より公表されており、国税庁の路線価図・倍率表で確認できます。 参考:財産評価基準書|国税庁 この、「財産評価基準書」のページで、所在地をもとに相続した土地の路線価を知ることができます。路線価は、地価公示価格のだいたい8割の水準で定められています。 ●路線価方式の計算式・・・・・・1㎡当たりの路線価(×補正率)×敷地面積 例: 路線価20万円で、敷地面積が150㎡の場合     20万円×150㎡=3000万円 実際の土地は、形状や道路との接し方など個々に様々な状態であるので、正確にはそれらも考慮して算出します。奥行価格補正率や不整形地補正率など、状況に応じた各種の補正率を使って評価額を求めていきます。    土地の評価方法②倍率方式とは 所在地によっては、「路線価」が道路に付されていない地域もあります。このような地域に所在する土地は、「倍率方式」によって、相続税評価額を計算します。 「倍率方式」は、「固定資産税評価額」にその地域ごとに国税局長が定める「評価倍率」を乗じて計算した金額によって評価する方法です。前述の財産評価基準書のページから倍率を確認することができます。 ●倍率方式の計算式・・・・・・固定資産税評価額×評価倍率 例: 固定資産税評価額が900万円で、評価倍率が1.1の場合     900万円×1.1=990万円  減額要素はあるのか? 上記では、地目が宅地の場合でその他の要素を考慮せず算出してみましたが、借地、アパート用地、駐車場用地、また広大な土地や山林などは、要件を満たせば減額評価となる場合もあります。 こちらについては、また別の記事でご説明します。

  • 市川市の戸建てをお預かりしました

    市川市の戸建てをお預かりしました

    こんにちは。 松戸不動産情報館の庄司です! ーーーーーーーーーーーー 市川市大町の一戸建てのご売却依頼お引き受けいたしました。   本日、先日よりご相談いただいていた、戸建てのご売却依頼のお話がまとまりました。 売主様と一緒に現場の確認をさせていただき、店舗にてご条件等詳細についての最終お打ち合わせの上、専任媒介契約を締結させていただきました。 価格の根拠についても丁寧に説明させていただきました。 当店のご提示した内容に、ご理解ご納得いただきました。 週が明けたら再度役所への調査と、現場の再確認に行ってきます。 参考:不動産を売る時の「物件調査」とは? 一日でも早いご成約に向けて、販売準備を進めてまいります。  

  • 売却時に必要な書類と取得方法

    売却時に必要な書類と取得方法

    不動産売却時に必要な書類と取得方法 不動産の売買契約ではさまざまな書類が必要で、中には準備に時間がかかるものもあります。売却依頼時から売買契約締結時までに必要な書類と、物件の引渡し時までに必要な書類に分けて整理していきますので、実際の売却時には漏れのないように注意しながら確認しましょう。 売却依頼時に必要な書類 不動産の売却を検討し始めたら、まずは、売却を依頼するときに必要な書類を確認しておきましょう。   1.登記済権利証(登記識別情報):登記名義人が対象物件の所有権を保有していることを公的に証明する書類 2.固定資産税納税通知書:固定資産税納税額の確認や所有権移転登記時の登録免許税の算出に必要な書類 この2点は、不動産の種目(マンション・一戸建て・土地)に関わらず必要です。また、このほかにも、必要に応じて以下のような書類が必要です。 3.登記事項証明書(登記簿謄本) 4.売買契約書 5.重要事項説明書 6.土地測量図、境界確認書(土地・一戸建て) 7.建物の図面や仕様書(一戸建て・マンション) 8.管理規約(マンションのみ) 9.維持費等の詳細情報(マンションのみ) 10.建築確認済証や検査済証(一戸建て) 11.建築設計図書・工事記録書   これらは、不動産会社や買主からの要望によって提供することが多いですが、必要前提で準備しておくと、売却がスムーズに進みます。各書類の取得方法は、以下の表の通りです。

  • 「つなぎ融資」とはなにか、どんな時に有効か

    「つなぎ融資」とはなにか、どんな時に有効か

    「つなぎ融資」とは 自宅の住み替えを行う場合、今住んでいる家の売却と新居の購入を同時並行で進める必要があります。 とくに売却よりも新居の購入を行う「買い先行」で進める場合、「新居の購入代金や初期費用の支払いにあてる資金をどのように捻出するか」が問題になることが多いです。 このような時に利用できるのが、「つなぎ融資」です。 この記事では、つなぎ融資を利用できるケースやメリット、デメリットについて、わかりやすく解説します。 ライフスタイルの変化、周囲環境の改善、家の老朽化、転職や転勤などの理由で、今持っている自宅を売却して新たに物件を購入することを「買い替え」と言います。 買い替えには、現在の住まいを売ってから新居を購入する「売り先行」と、新居を購入してから元の家を売却する「買い先行」の2つがあります。取引の流れがそれぞれ異なるので、どちらの方法も確認しておきましょう。 「売り先行」のケース 「売り先行」では、住んでいる家を売却したのちに新居探しを始めます。「売り先行」の買い替えのメリットとして、二重でローンを組む必要がありません。二重ローン(ダブルローン)状態にあると、「早く売らなければいけない」という焦りが生じ、極端な値下げ交渉に応じてしまうといったことにもなりかねません。 また、「売り先行」の場合、売却資金を新居の購入にあてられるため、資金計画が立てやすいというメリットもあります。資金計画をしっかりと立てられると、新居を購入する際の予算組みや住宅ローンの返済プランの策定をスムーズに行うことができます。 一方で、住んでいる家を売却してから新居の引き渡しまでの間、仮住まいが必要になる点には注意が必要です。 「買い先行」のケース 一方「買い先行」では、新居を購入してから元々持っていたマンションを売却します。仮住まいを挟まずに新居に引越しができるため、引越しのコストが1回分で済みます。 しかし「買い先行」の場合、旧居の売却資金を新居の購入にあてることができないため、資金計画が立てにくいというデメリットもあります。 手持ち資金で新居の購入資金や初期費用を賄える場合は問題ありませんが、そうはいかないことも多いでしょう。 そんなときに役立つのが「つなぎ融資」 つなぎ融資とは、買い替えで住宅ローンを組むまでの間に発生する費用の支払いに対して組むことができるローン商品です。住宅ローンの返済を始めるまでの期間は金利のみの返済で良く、その後物件の引き渡しのタイミングで融資が開始され、住宅ローンと合算して返済していきます。 新居の購入には、購入代金以外にも様々な初期費用が発生し、多額の費用がかかります。土地を購入してから家を建てる場合なども含め、初期費用の多くは物件の引き渡し前に発生し、それらは住宅ローンに組み込めないため、自己資金で賄わなくてはいけません。 しかし、物件の購入代金だけでも負担が大きいのに他にも費用がかかるとなると、自己資金だけでは払いきれなかったり、払うことはできるものの生活費が圧迫されたりする場合も多いです。とくに「買い先行」で買い替えを行う場合、売却資金を新居の購入代金や初期費用の支払いにあてることができないため、資金計画が難しくなります。そんな場合に活用できるのが、「つなぎ融資」です。 つなぎ融資のメリットとデメリット つなぎ融資のメリットは、住宅ローンを組む前に資金を用意できる点です。買い替えで引き渡し前に資金が必要になった際、頼ることのできる唯一のローン商品であるつなぎ融資。自己資金が不足していても、つなぎ融資を利用することで、スムーズな買い替えを実現することができます。 一方でつなぎ融資にはデメリットもあります。それは金利が高い点と、取り扱っている金融機関が限られる点です。つなぎ融資の金利は通常の住宅ローンの金利に比べると高いため、つなぎ融資を利用した場合、後々の返済の負担が重くなってしまいます。また、つなぎ融資の返済は住宅ローンと合算するため、住宅ローンの借入先と同じ金融機関で組む必要があります。 「買い替え」には、つなぎ融資以外のローン商品が利用できる場合もあります。つなぎ融資のデメリットが気になる方は、併せて検討してみましょう。 つなぎ融資を利用する場合は事前に慎重な検討が必要です。不明なことやご心配なことは松戸不動産情報館にお問い合わせください。

  • 農地は売りにくいってホント?

    農地は売りにくいってホント?

    農地はどうすれば売れる?地目の変更とは 農地は売りにくいという話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに農地の売却方法は宅地などと異なる部分があります。 国土が狭く可住地面積(人が住める土地の面積)が小さい日本では、土地の利用にさまざまな制限が課せられています。中でも「農地」は食糧自給率保持の観点から特別な扱いを受けており、農作物の栽培以外の用途を目的とした取得は、原則として認められません。また、容易に売買できないよう、売却にも制限があります。このような背景から、農地の売却は以下の2パターンが存在します。 【転用して売却(地目変更)】 地目とは、一言で言うと「土地の用途による区分」です。土地の登記簿に記載されており、「どのような用途に使われる土地か」を表す項目と考えてください。地目は用途によって23種類に分類されており、そのうち農地を表す地目は「田」および「畑」です。地目「山林」で農地の指定があることもあります。 これを「宅地」や「雑種地」など、他の地目に変更する手続きが農地転用です。農地転用によってさまざまな制限が外れることから、売却しやすくなるというメリットがあります。ただし、農地の地目変更には基準があり、さらに自治体の農業委員会や法務局の許可も必要です。これについては後ほど詳しく解説します。 【農地のまま売却】 農地のままで売却すること自体は可能です。ただし、「売却後も農地として使われること」という条件が課されます。そのため、買い手は事実上、農業従事者に限定されるわけです。また、この場合も自治体の農業委員会に許可申請を行わなくてはなりません。 農地売却と転用の流れ 上記のどちらの場合でも、基本的には「農業委員会からの許可」が求められます。売却までの流れは、おおむね以下の通りです。 1.農業委員会に許可申請を提出する 2.売買許可申請(農地のまま売却)、もしくは転用許可申請(転用して売却)が受理される 3.許可が下りるまでの間に不動産会社に仲介を依頼し「所有権移転請求権仮登記」を行う 4.所定の審査を経て許可が下りると「許可指令書」が交付される(転用の場合は法務局で農地の地目を変更する) 5.売買契約の締結、および代金の支払い ここで注意すべきなのが、3と4です。農地を売却するときは、許可が下りる前に手続き自体は進めていきます。このとき「仮登記」を行い、転用や売却が許可されるという前提のもとに手続きを行うわけです。ただし、万が一農業委員会からの許可が下りなかった場合は、売買契約自体が無効になります。しかし、農地売買は一般的に許可前の仮登記が行われることから、売買契約が無効になっても違約金の支払いなどは必要ありません。 また、転用の場合は法務局で地目変更の手続きが必要です。法務局では地目変更にあたり、「対象となる農地が、どういった使われ方をしているか」、つまり「現状」を重視します。転用が許可されるためには、現状から農地以外への変更がふさわしいと判断されることが重要です。例えば、長年事実上農地以外の用途に使っていたり、荒れ果てて農地に戻すことが難しかったりといったケースが該当します。これは農地売却特有の手続きですから、しっかり覚えておきましょう。 農地の地目を変更するには 二つのパターンのうち、地目を変更(農地転用)して売却する場合の基準について解説します。農地を「田」や「畑」以外の地目にするためには、「立地基準」と「一般基準」に合致していなくてはなりません。 ・立地基準…農地の区分により、転用の許可・不許可を定めた基準 ・一般基準…農地転用後の目的や、その実現可能性、持ち主の資力や信用力などから総合的に判断するための基準

  • 旗竿地とは?上手に売却する方法は

    旗竿地とは?上手に売却する方法は

    旗竿地とは 「旗竿地(はたざおち)」という言葉をご存じでしょうか? 文字通り、旗と竿のような形状になっている土地を表す言葉です。一般的に、旗竿地は整形地に比べて売却が難しいとされています。では、なぜ旗竿地が売れにくいのでしょうか。都心部や住宅街に多い旗竿地のメリットとデメリットを把握し、売却の参考にしていきましょう。 旗竿地とは?売れにくいと言われてる? 旗竿地は、別名「敷地延長」や「敷延(しきえん)」とも呼ばれます。道路に接する間口部分が狭く、そこから狭い通路(竿部分)を経て、住宅が建っている土地(旗部分)にたどり着く形状だからです。土地が不足している都心部では、密集するように家が建ち続けた結果、旗竿地が増えるという現象になっています。 旗竿地は、建物の建てにくさや採光・通風の懸念から売れにくいと言われることがあります。しかし、旗竿地は決して「売れない」わけではありません。特に住宅が密集するエリアでは旗竿地が多く取引件数も相当数あります。ポイントを押さえて販売すれば、十分売れる土地なのです。 旗竿地特有のメリットとデメリット 旗竿地をスムーズに売却するために、そのメリットとデメリットを理解しておきましょう。 【メリット】 ・土地価格が安い 旗竿地は、整形地に比べて土地の資産価値が低めに見積もられるので、近隣の一般的な土地よりも価格が低い傾向にあります。 ・固定資産税が低い 土地価格が低いということは土地評価額が低くなることが多いです、そうなると固定資産税も低くなります。これは大きなメリットと言えます。評価額が低くなる理由は、主に以下の通りです。 1.接道状況:道路に接している土地の間口が狭い 2.奥行:「竿(通路)」の部分が長く、実利用の土地部分が奥にある(奥にあるほど評価低) 3.不整形地:土地の形状がいびつ、特殊な場合は評価が低くなる 旗竿地は、一般的にこれらすべてに該当する場合が多いので、固定資産評価額が低くなると考えられます。 ・騒音等が少ない 旗竿地は、竿(通路)の長さの分だけ前面道路から離れており、自動車の通行や人の往来などの騒音が比較的少ないこともメリットです。静かで落ち着いた環境を求める買主にとっては、プラス材料になります。   【デメリット】 次にデメリットです。旗竿地は、一般的に以下のような理由から「売れにくい」と言われています。 ・建築費が高くなりがちである 特殊な形状のため、建物の建築の際に独自の施工になりやすく、建築費が高くなる傾向にあります。また、通路部分の幅が狭すぎると資材運搬に手間がかかり、コスト増加につながります。 ・再建築不可物件になりやすい 道路に接している間口が狭いため、建築基準法上の接道要件(幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していること)を満たせない可能性があり、その場合は再建築不可物件になります。売却時の現状の接道長さを確認することが重要です。   ・整形地に比べ使いにくい 駐車場や庭などを設けたい人にとって、旗竿地の通路部分は使いにくいでしょう。また、容積率をフル活用しにくく、建築する建物の床面積が狭くなりがちという問題もあります。 ・プライバシーの問題 通路を通り抜けるときに他の家の前を通ったり、住宅密集地帯だと隣家との距離が近かったりと、プライバシーの問題が発生しやすいこともあります。 旗竿地をうまく売却するには このように、どちらかといえばデメリットの方が目につきやすい旗竿地。うまく売却するために、「囲まれていることの圧迫感」や「プライバシーの問題」を緩和するような対策を講じることがおすすめ。外構に植栽や花壇などを適宜配置するのも一つの方法です。また、竿(通路)部分を駐車スペースとしている場合、有効宅地として実質建築可能な面積が容積率を満たして十分取れることも多いので、その点をアピールするのも良いでしょう。 メリット面を上手に訴えた販売手法で、望む買主を見つけることが可能です。

  • 空き家の3,000万円特別控除・令和5年税制改正!

    空き家の3,000万円特別控除・令和5年税制改正!

    空き家の3,000万円特別控除・令和5年税制改正! 前回は空き家の3,000万円特別控除の適用要件について、詳しくご説明しました。 本記事では、この特別控除について、令和5年度の改正に伴う変更点を中心に解説します! 制度の概要をおさらいすると、 相続した不動産を売却した際の譲渡所得から3,000万円を控除することができる、という特例です。 所得税の基準となる譲渡所得を以下の計算式で算出します。 「譲渡所得」=「空き家の売却価格」-「売却にかかった費用」-「3,000万円の控除額」 この特例を受けるには、売却する家や土地などが対象になっていることに加え、売却の時期や金額、買い主などの要件を満たしていることが必要です。 控除が受けられる不動産の対象 ・相続する直前まで親が居住用として暮らしていた家屋であること ・昭和56年5月30日以前に建築された家屋であること ・マンションなどではないこと ・相続してから売却するまでの間、空き家であったこと ・売却する空き家が耐震基準を満たしているか、更地になっていること 控除を受けるための要件 ・相続または遺贈により取得した家屋、もしくは敷地であること。 ・相続開始日から3年経過する日の属する、12月31日までに売却すること ・売却代金が一億円以下であること。 ・売却した家や敷地について、他の特例の適用を受けていないこと ・他の家や敷地でこの特例の適用を受けていないこと ・親子や夫婦等の関係である人に売却していないこと 特別控除の特例は平成28年に制定され、令和5年12月31日までの譲渡が適用期限となっていましたが、令和5年度の税制改正で適用期限が4年間延長されています。 制度の適用となるには「耐震基準を満たしている」という条件が定められていますが、この条件を満たすためには、以下のどちらかの方法とされていました。 ・売り主が耐震リフォームを行った上で売却する ・売り主が家屋を取り壊して更地にした上で、土地を売却する しかしこの点が、制度を適用するために必要な工事費用の負担や工事実施のタイミングが現行では難しいことなどが枷となり、空き家の処分の支障になっていたため、この部分にも改正が入りました。 ◎令和5年度税制改正による変更点・まとめ◎ □適用期限が4年間延長され、令和9年12月31日までの譲渡が対象となる □令和6年1月1日以降の売却については契約時に取り決めをすれば、買い主側で購入後に耐震工事や解体を行う場合でも対象となる □令和6年1月1日以降の売却について、相続人の数が3人以上の場合は特別控除額を1人2,000万円を限度とする 令和5年度の改正で適用期限が延長されたことにより、特例を適用して空き家の売却が一層進むことが期待されます。 また、条件を満たすために、売り主側で工事費用の負担や工事のタイミングなどを考慮する必要が無くなりました。買い主側にとっては、購入後の選択肢が増えるというメリットもあります。 とはいっても、購入後に買い主側で工事を施すことで条件に適用させるためには、売買契約書に特約事項を明記するなど取引の際に注意が必要になる点もあります。   制度の利用ができるかなど、個人で判断が難しい場合は、当店までご相談ください。   参考資料:国交省「令和5年度国土交通省税制改正概要」 国交省:「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除について」

  • 相続不動産の評価額はどう知るか(建物編)

    相続不動産の評価額はどう知るか(建物編)

    相続不動産の評価額の調べ方(建物編) 相続税の納税義務が発生するかどうか知るためには、被相続人がどの程度の金銭価値のある遺産を遺したのかを把握することから始めましょう。 財産は現金だけではなく、預貯金、有価証券、土地、建物などの価値をそれぞれに評価した総額です。土地や建物などの不動産にもそれぞれ評価方法があり、計算した価格が相続税評価額となります。 本記事では相続不動産の中でも建物の評価額の調べ方や計算方法について分かりやすく紹介します。 〇相続における建物評価額 建物の相続税評価額は住居として利用していた場合と、賃貸として利用していた場合とで異なります。 相続する建物の評価額は固定資産税評価額と同じです。つまり固定資産税評価額=相続税評価額となります。 固定資産税評価額は固定資産税の基準となる評価額です。3年に一度、見直しがあり市町村が算定します。 固定資産税評価額は課税明細書で確認をすることができます、課税明細書とは不動産を所有している人に市町村から送付される固定資産税の納税通知書のことです。添付されている課税明細書の「価格」という欄の値が「固定資産税評価額」です。 課税明細書がない場合は、固定資産課税台帳の閲覧や固定資産評価証明書の取得が必要です。役所の固定資産税課などで、申請書の記入や、本人確認、手数料などが必要です。申請は郵送でも可能です。 〇収益物件の相続税評価額の計算方法 被相続人が自宅として利用していた場合は、上述したように固定資産税評価額がそのまま相続税評価額になりますが、収益物件(貸家)の場合は計算方法が異なります。 この場合の建物の評価は、「建物の固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)」となります。収益物件(貸家)の場合には権利の制約があるため、借家権割合(30%)によって減額されます。また、賃貸割合(入居率)も加味された上で最終的な評価額が決定されます。 例えば固定資産評価額が5,000万円のアパート(入居率100%)の場合、相続税評価額は3,500万円となります。 計算式:5,000万円×(1-30%×100%) 賃貸割合とは賃貸物件が利用されている割合のことです。たとえば相続される時期に、10室の内10室が貸し出されていた場合には100%となり、5室が空室になっている場合では50%です。空室が多いと、評価額の減額率は減ります。 貸家は他人に貸している不動産であるため、所有者が自宅のように自由に使うことができない不動産です。 賃貸借契約では、借主の権利が守られているため、契約も容易に解除できないのが通常です。 借主を退去させるには、立ち退き料を支払う必要もあり、所有者(貸主)は自由に使うための大きな制約があるといえます。 貸家は権利の制約が大きいという理由から、相続税評価額では自用の物件よりも価値が劣るという「考え方」が採用されています。 よって、貸家の相続税評価額は、自用の物件よりも低くなるのです。 収益物件は相続対策になると言われるのはそのためです。 次回は、土地の相続税評価額についてお話します。 参考:財産評価基準書(国税庁)

  • 任意売却の進め方

    任意売却の進め方

    任意売却の進め方 以前の記事、任意売却とは?住宅ローンの返済が苦しくなったらでは、任意売却のメリットについてお話しました。 任意売却は通常の不動産売却とは異なるため、どのように進めればよいかわからないという方もいらっしゃるか思います。一般の不動産市場で売却を行うため、売却自体の準備や進め方は普通の売却と同じですが、準備と売却後の手続きに違いがあります。 本記事では、任意売却の流れ、着手前にやるべきことについて解説します。   【任意売却のスケジュール】 (1)現状の把握と書類の準備(本人) 任意売却を検討する際、最初にやるべきことは、自分の現状を把握することです。 まずは、現在のローンの状況を正確に把握しましょう。滞納が始まっているかどうかも重要です。この点が不明だと、任意売却できる期間がどの程度残されているかわかりません。金融機関からの督促状などがあれば、一番最近届いたものを取っておきましょう。 また、建物や土地の状態がわかる書類があれば、こちらも用意しておいてください。不動産を購入した時の書類があると一番良いでしょう。図面や土地の測量図、建築確認済書などがないか探してみましょう。このような書類は、不動産会社に相談する際にも役立ちます。 (2)不動産会社への連絡と初回相談(本人) 現状把握を開始したら並行して、任意売却を依頼する不動産会社探しを進めます。任意売却を専門とする業者もあります。 (3)自宅の査定(不動産会社) 自宅にどの程度の価値があり、いくらで売れそうかを確認します。より正確な査定価格を算出するために、現地での訪問査定が行われる場合は、所有者の方の立ち合いが必要となります。 (4)債権者との交渉(不動産会社) 査定価格が算出できたら、査定結果を携えて債権者と交渉を行います。債権者が誰になるのかはタイミングによって異なりますが、多くの場合、保証会社か債権回収会社(サービサー)となり、税金の滞納があれば自治体の税務担当者です。 交渉では、任意売却を行うことで競売より高く売れる可能性があり、債権者の回収額も増えることなどを説明し、任意売却の許可を得ることを目指します。債権者が複数存在する場合などは利害関係が複雑化して交渉の難度も上がります。 ※売出価格は、査定書の内容を踏まえ、債権者側が売出価格を指定する場合が大半です。 (5)売却活動を行う(不動産会社) 任意売却の許可を得られたら、売却活動が始まります。通常の売却と同様に一般市場で行われます。最終的には任意売却である旨を購入希望者に伝えますが、任意売却であるという事実がサイトなどで公開されることはありません。そのため、競売とは異なり、経済状況が悪化したために売却することを他人に知られる心配はありません。 (6)内見対応 購入希望者が現れたら、次は内見です。内見の結果は購入を決める重要な要素なので、購入希望者が家の中を気持ちよく見学できるよう、各部屋の片づけや整頓をしておきましょう。この時点で引越しが決まっているのであれば、荷物の処分や整理を先行して進めておくとよいでしょう。 (7)契約締結・決済 内見の結果、購入の申込が入ると、売買契約の締結に移ります。当事者間で価格の合意ができれば、債権者と再度協議して、売却価格と配分案(売却代金の内訳)と抵当権の解除に対する最終的な合意を取ります。 通常の売買では、契約締結の時点で手付金が発生しますが、任意売却では手付金なしかまたは不動産会社の預かりとすることが多いです。 債権者の合意が取れ、代金の決済が完了すると、所有権の移転と抵当権の解除を行い、正式に引渡しとなります。 (8)残債処理 任意売却は、オーバーローン状態、不動産の担保価値よりもローンの残債が高い状態での売却なので、ほとんどのケースで残債が発生します。そのため、残債をどのように処理するかも重要です。少額ずつの分割払いなど、経済状況に応じて無理のない処理方法を検討するとよいでしょう。 ここまで来て、無事に任意売却完了となります。任意売却は、債務者が少しでも良い状態で新しい生活をスタートさせることが目的です。ここで述べたように、任意売却できる時間は限られています、ローンの返済が不安になったら、すぐに金融機関に相談することが大切です。

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