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片手と両手(仲介手数料の仕組み)②


◆不動産業界の「囲い込み」◆


不動産を取引した際の仲介手数料については、取引の片方から手数料を受領する「片手取引」か両方から受領する「両手取引」になるというお話を以前しました。


この「両手取引」というのが、すべての不動産仲介業者が望むベストな取引の形です。

単純に売り上げが倍になるのですから当然ですね。両手取引に持ち込むために、「囲い込み」をする場合が多々あることが業界では問題となっています。



◆実際何が起こっているか◆


不動産業者は、売主から物件の販売を依頼され媒介契約を締結すると、レインズ※に登録したり、SUUMOなどのインターネット広告に掲載したり、販売活動を開始します。


この業者に対して、その物件の販売状況の確認をした場合の下記の2つのパターンをご覧ください。


A:同業者がレインズ※を見て販売中か否かを確認すると「契約済みです」と回答し、

B:一般のお客様がSUUMOなどを見て販売中か否かを確認すると「ご内覧できますよ」と答える。


これがいわゆる「囲い込み」という行為です。


物件の販売状況の確認を受けた業者(売主から販売を依頼された業者)は、直接、一般のお客様と取引がしたいのです。なぜなら「両手取引」が実現できるからです。売主と買主両方から仲介手数料を受領する、それが両手取引です。間にもう1社仲介業者が入ると「片手取引」となってしまうため、「契約済み」と偽りの回答をするのです。


※「レインズ(REINS)」とは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムで、媒介契約※を結んだら、このシステムに物件情報を登録することが義務付けられています。(「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の頭文字)



◆売主の利益に反する◆


この行為は、購入希望(買主)のお客様には、さほど不利益はないことが多いですが、売主(売却したい人)にとってはかなり不利となります。1社だけではなく多くの業者を介して、物件が広く多くのお客様の目に触れる機会を奪っているからです。つまり「売れにくい」ということに繋がります。


本当はまだ売れていない物件であるにもかかわらず「既に売れた」「契約済み」などと言って他の業者には紹介させない、これは重大な背信行為です。


この行為は問題となり、大手企業も囲い込みを行っているとしてニュースにもなりました。



◆防げるのか◆


一般のお客様である売主が、自分が販売を依頼している業者が囲い込みをしているかどうかを見抜くことはなかなか難しいと思います。


ある程度防げる方法の一つとして、媒介契約※の種類を「一般媒介」にするという手があります。一般媒介の場合は複数の業者に販売を依頼することが可能なので、囲い込みには繋がりにくいと考えます。一般媒介がベストかどうかはまた別の問題ですが。


※媒介契約についての詳しいお話は別記事でご説明します。





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